Q1.離婚調停や円満調停は1回で終了するものなの?何回くらいまで実施できる?

離婚調停、円満調停は月1回程度、複数回(状況にもよりますが3~6回ほど)実施されます。
ただし、昨今の法改正以降は、2~3回で不成立ということが多いようです。
期間としては数ヶ月間はかかることになります。
月に何度も実施されるものではありませんから、毎回状況説明で終わってしまわないように、また「あれも言っておけばよかった、あんなこと言わなければよかった」とならないように、簡潔に説明できるような資料を用意していってもよろしいかと思います。
もう一つ言うと、何年も前の調停(家事手続法改正前)であれば、16回実施したケースなどもお聞きしたことがありますが、今はとにかく回数が多くはないので、
- 何の目的で
- 何を落とし所にしたくて
- その落とし所に向けてどんな進め方をしてもらいたいか
という点を、より明確にしておく必要がありそうです。
なお、クライアントにお聞きする限り、最近の傾向としては、縦割りのような調停、つまり横串を入れたようなストーリー性のある調停ではなく、一応毎回繋がりはあるように見えても、どこかYESかNOかを問われているような、結論を急かすようなものになっている印象を受けます。
中には、たった1回の調停で終了するケースもあります。
こうしたケースは、1回目の段階から、話し合いが出来ないというレベルではなく、真っ向から対立していて、お互いに争う姿勢が見えるような場合であると考えますが、それでももう少し横串を入れて、ストーリーを持たせて、互いの落とし所を探るような折り合いの構成を作ってもらいたいと願うばかりです。
なお、調停の不成立率は上がっているようにも思いますが、だからといって裁判をする方が大幅に増えているというわけではないようです。
不成立後には、協議をして今後を考えるなり、いずれにしましても、自動的に裁判にしなければならないわけではありませんので、そこは安心をされてください。
とはいえ、調停不成立後、相手方とどう話し合いをしていくのかも悩ましいところかと思います。
ここはケースバイケースですので、事例を多々持っていますので、ご相談をいただければと願います。
なお、離婚調停にせよ、円満調停にせよ、どういったものであっても、
「このままでは単に行って終わりになりそう」
「調停委員さんは、どこを見て話をしているのかが分からない。これでは意味がなくなってしまいそうだ」
という場合には、気持ちを切り替えて、結論を出すのではなく、今後どのようにコミュニケーションをとっていくべきかという点を落とし所にした展開に切り替えている方もおられますよ。
※調停後は自動的に裁判という流れではありません。
なお、ご存知無い方も多いようですが、調停が不成立になったからといって、もう二度と調停ができないというものではありません。
不成立後に少し時間を置いて、再度2回目の調停の申し立てをする方も結構おられますよ。
その点に関しては、少し詳しく、
Q8.調停が不成立に終わった後に審判があるって聞いたんだけど?
に記載しているので、そちらも参考にしてみてください。
※紛争化している状況の場合には弁護士さんへご相談くださいね。
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